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【優秀録音盤】24年1−2月の愛聴盤

CD

2ヶ月まとめてご紹介

月日の経つものは早いものであっという間に2024年も2月が終わろうとしている。

私は、というと本業で部署異動があって新たな職を拝命し孤軍奮闘?する毎日。まぁ、とりあえず忙しいのはいいことだ。

しかしながら、忙しいということは中々新しい音楽との出会いの時間を取れないということで、1月の愛聴盤紹介記事をアップすることができなかった。

そこで今回は1−2月をまとめてご紹介、としたい。

その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス

A Symphonic Celebration – Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki

久石譲が満を辞して独グラモフォンからレコードを発売したのは23年6月だった。忙しいので中々聴く機会がなかったのだが、年末年始の比較的のんびりしたタイミングでようやくレコードに針を落とすことができた。

私はLPで購入して聞いてみたのだが、音質はもちろん素晴らしい。ただ、若干のデジタル臭さは抜けてない気がした。

また曲数的にはサブスク・CDの方が2曲ほど多い。

※サブスクリンクはこちら

特に私が残念だったのはCDには収録されている「Merry-Go-Round of Life – from Howl’s Moving Castle」がLP未収録な点である。

ぶっちゃけこの曲を一番聴きたかったのに・・・という思いが強かったので、LPで買ったことをちょっぴり後悔してしまったw

なおオーケストラはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団である。もちろん演奏は素晴らしい。小さなお子様やお孫さんがいる方などは一緒に鑑賞してもいいだろう。レコードとは何か?をお伝えするには最適な教材である気もする。レコードなんて前時代的なマシーンを好きになってもらうにはそれなりの素材(レコード)が必要である。私が小さいころは雑誌についていたソノシート聴きたさに母親にレコードプレーヤーの使い方を習った。それと同じようなことを今の小さい子供たちにもやってもらえればこのアナログ文化は末長く続くことだろう。

本作は宮崎駿アニメ縛りでのレコーディングのようなので、次回はぜひ北野武や他の映画音楽で録音してもらいたいものだ。

Horowitz in Moscow / Vladimir Horowitz

近年聞いたクラシックのソロ・ピアノライブ盤で最も気に入ったのが本作。ホロヴィッツの凱旋帰国ライブである。

まずはこのライブの概略をユニバーサルの公式から引用したい。

晩年のホロヴィッツならではの味わいと深み
《ホロヴィッツ・イン・モスクワ》
ロシア生まれの巨匠ホロヴィッツがアメリカ・デビューを飾ったのは1928年の時。1944年にはアメリカ市民権を獲得し、ずっと故郷ロシアに戻ることはありませんでした。そんなホロヴィッツがおよそ60年ぶりに帰国、モスクワでリサイタルを行った際の聴衆たちの熱狂振りはまさに伝説的ともいえるもので、この録音には、そんな会場の熱気までが全て克明に捉えられています。一時期はテクニックの衰えが噂されたホロヴィッツですが、ここではまさに完全燃焼。スカルラッティ、スクリャービンなどお得意の曲が次々と奏されていきます。アンコールまでもが完璧です。

タワーレコードの商品紹介ページに記載されているユニバーサルミュージックの提供資料より

紹介文にある「会場の熱気」「ホロヴィッツ完全燃焼」、この売り文句は伊達じゃない。とにかく拍手の音量が半端ないのだ。1曲終わるごとに会場に響き渡る万雷の拍手。もはや軍隊じゃないかというほどの圧が伝わってくるのだ。

本作はいつもの週末レコハン時にたまたまシール帯のCDで見つけたのでそれで手に入れた。

グラモフォンのシール帯時代のCDは非常に音質が良いと感じている。

このCDを購入後、アナログLPでも同作品を見つけたのだが、試聴したところ音質に差異を感じられなかったため購入は見送った。

収録曲だとやはり#1のスカルラッティのソナタが私は一番好きだ。そもそもこの曲が大好きだ、というのもあるのだが、ホロヴィッツのこのライブ演奏は60年代のスタジオ録音よりも圧倒的に滋味深くて素晴らしい。

なお、ホロヴィッツは晩年の作品を集めたBOXセットが出ている。この「モスクワライブ」以外にも5枚ほど正規アルバムが入って値段もお得であるので、どうせならこのBOXで買ってしまった方がお得かと思う。

なお、この1986年時のライブ映像と思われるものがYOUTUBEでUPされていた。動くホロヴィッツが見れる大変貴重なものだと思うのでこちらにシェアしておく。

Metropolis Part 2: Scenes From A Memory / Dream Theater

実はソフトではまだ手に入れられていないのだが、最近サブスクでヘビーローテーションしているのがこのアルバム。

プログレッシヴ・メタル界ではもはや重鎮、ドリームシアターの1999年のコンセプトアルバムである。コンセプトものは本作が初、だったようだが、なんとも素晴らしい出来栄えである。例えるなら現代版「Dark Side Of The Moon」、何せ1曲目の鼓動は明らかにフロイドの作品からのインスピレーションであろう。

プログレッシブメタル、というだけあって当然ながら耳を劈く(つんざく)ようなヘビィな音も満載であるが、意外に最後までさらっと聞けてしまうのが不思議なところ。もともとドリーム・シアターは曲が複雑で「一体どこが盛り上がり箇所なのか?」を若い頃は捉えにくく、消化不良なイメージがあり、正直あまり好きにはなれなかった。そういった点では偶然サブスクのリコメンドで流れてきた本作を聴いてちょっとイメージが変わった次第。

この作品はCD、LPでも出ているのだが、今のところどちらも欠品のようでまだソフトで手に入れられていない。収録自体が大変長いのでLPならば2枚組であるようなので、私としてはCD、できれば高音質のリンクを貼ったSHM-CDで入手したいと考えており、ウォントリスト補充待ちである。

※お試しで聞いてみたい方へのサブスクリンクはこちら。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲BWV988 / マレイ・ペライア

忙しい毎日、家に帰り夕食と晩酌をして、一人がけのソファにゆったり沈み込み、疲れを癒す・・・

そんな日々が年初より続いている。そんな時はやはり癒しの音楽=ゴールドベルグ変奏曲、である。

ゴールドベルグ変奏曲、といえばやはりグールド。これは間違いない。グールドの2作、これはこれは紛うことなき大名盤で間違いないのであるが、とはいえ人間、たまには違う演奏も聴きたくなるものだ。

今回取り上げたペライアの演奏は、まず音が大変に優秀である。ノーマルのCDで所有しているのだが、極めて緻密な音作りがなされており満足のいく仕上がりである。そして演奏が大変に丁寧で美しいのだ。ここはもう個人的な感覚でしかないのだが、グールドが独自のオリジナリティ、キャラクターから溢れ出るリリシズムのような演奏を聞かせてくれる一方で、ペライアの演奏は一音一音を慈しみ、繊細なタッチで音を紡いでいる印象であって、グールドのそれとはまた趣を異にする。いわば優しさに溢れる音なのだ。

「今日はどのゴールドベルグを聞こうか?」そんな時が結構あるのであるが、私の中ではグールド、ゼルキン(息子)、ペライア、が今のところレギュラーチョイスである。

まとめ:癒しとハードの間で

以上、24年1−2月の愛聴盤である。

日常の環境が変わるとどうしても心身を疲弊しやすい。若い頃は気力体力とも充実していたので、いわゆる勢いと根性と気合いで乗り切れたのだが、40も後半に近づくと流石にそうはいかない。

仕事で気合を入れたい時にはヘヴィなものを、疲れたら癒しを、主義主張にとらわれず柔軟に選べるようになった自分は多少なり成長したかな?なんて趣味の部分では思えるようになったのが24年最初の収穫であった。

ご一読ありがとうございました。

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