Bill Evans Trio / Live at Montreux (US-ORIGINAL STEREO)

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Disk Review
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ビル・エヴァンス・トリオのアルバム「Live at Montreux」は、1968年にリリースされた名盤。この作品は、ジャズにおける即興性とその場の雰囲気を見事に捉えており、多くのリスナーを魅了してきた。

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パーソネル紹介

このアルバムのパーソネルは以下の通り:

  • Bill Evans: Piano
  • Eddie Gomez: Bass
  • Jack DeJohnette: Drums

このトリオの組み合わせは非常にユニークだ。エヴァンスの繊細なタッチとゴメスの豊かな低音、デジョネットの力強いリズムが絶妙に絡み合っている。これにより、モントルー・ジャズフェスティバルのステージでの熱気を感じることができる。

アルバムの内容

このアルバムは、モントルー・ジャズ・フェスティバルの第2回目のステージで録音されたもので、エヴァンスの演奏スタイルがより活発で実験的な側面を見せている。特に「Nardis」や「Quiet Now」などの曲で、ピアノが特に前に出る、際立つ演奏が聴けます。また、アルバム全体を通じて、トリオの緊密な演奏が印象的なアルバムである。

聴き所とおすすめ曲

このアルバムの中で特におすすめしたいのは、「Nardis」。この曲では、ビル・エヴァンスの即興演奏が存分に発揮されている。エヴァンスのピアノが描くメロディーラインは、まるで物語を語るかのようである。特に、エヴァンスとゴメスのインタープレイは素晴らしく、聴き手を引き込む力が強い。

「I Loves You, Porgy」もまた聴き所の一つ。エヴァンスのピアノがこの名曲を新たな息吹で蘇らせている。この曲では、トリオ全体のコンビネーションが見事で、デジョネットのドラムが絶妙に加わることで、繊細でありながらも力強い演奏が楽しめる。

USオリジナルステレオ盤と完全限定プレス盤の比較

さて、まずはUSオリジナルステレオ盤を見ていくことにしよう。

ビル・エヴァンスは数多くのライブ盤を残しており、ブートレグも入れたら数え切れない。そんな数多くのライブレコーディングでも本作は「お城のエヴァンス」と愛称がつくほど多くの人に愛聴されている一枚である。

ジャケットに描かれているお城は、スイスのモントルーに位置する「シヨン城(Château de Chillon)」だ。シヨン城はレマン湖のほとりに建つ美しい中世の城で、多くの観光客に人気だそうだ。この城は、アルバムが録音されたモントルー・ジャズフェスティバルの地名とも関連していることからジャケットに採用されたんだと思われる。

裏ジャケはこんな感じ。ダーッとこのアルバムのことについて書いてある。最近は便利になったのでグーグル翻訳→AIで要約させてみた。以下のようなことが書いている。

要約:

モントルーの魅力:
スイスの高級リゾート地であるモントルーは、美しい景観と文化的な魅力を持つ場所です。
モントルー・ジャズ・フェスティバルは、その魅力をさらに高めるイベントとして1967年に始まりました。
ビル・エヴァンスの特別な演奏:
1968年のフェスティバルで、ビル・エヴァンスはエディ・ゴメス(ベース)、ジャック・ディジョネット(ドラム)と共に素晴らしい演奏を披露しました。
観客は彼の演奏に圧倒され、熱狂的な拍手喝采を送りました。
このアルバムは、そのライブの熱気をそのまま記録したものです。
演奏の背景:
ビル・エヴァンスは、モントルーの歴史的な場所であるシヨン城を訪れ、その雰囲気を楽しんでいました。
また、エディ・ゴメスとの会話から、彼らの音楽に対する深い理解と情熱が伝わってきます。
アルバムの構成:
アルバムには、コンサートで演奏された曲がほぼ全て収録されており、ライブの臨場感を味わうことができます。
ラジオ・スイス・ロマンドのジャズ担当者であるジョ・ヴマールの紹介と、録音に関わったエンジニアたちの名前も記載されています。
アルバムの評価
ビル・エヴァンスの最高の演奏の一つであると評価されている。
彼の音楽の明るい側面が良く記録されている。

つまり、アルバムは、モントルー・ジャズ・フェスティバルという特別な場所で、ビル・エヴァンス・トリオが最高の状態で演奏した記録であり、その素晴らしい音楽とライブの熱気を後世に伝える貴重な作品である、ということだそうだ。

レーベル面も一応載せておく。Tを模したVerveレーベルである。

完全限定プレスとの比較

さて本作だが、私はもう一枚、この「完全限定プレス」というものを所有している。

曰く、オリジナルマスターテープからカッティングし、デジタル工程は一切排除しているとのこと。かつ重量盤である。

裏ジャケおよびレーベル面も載せておきたい。

レーベル面もほぼ同じ。経年による色の違い程度かと思う。

聴き比べてみると、USオリジナルステレオ盤は、発売当時の音の質感をそのままに伝える点で非常に価値がある。アナログ特有の微細な音の揺れ、音場の広がりにより、まるでライブをその場で聴いているかのような感覚が味わえる。特にエヴァンスのピアノの音が温かく、心地よい包み込むような体験ができる。ダイナミックレンジが広く、高音・低音も元気よく伸びやかな印象だ。

一方、完全限定プレス盤(UCJU9005)は、アナログ工程でのリマスタリングということだが、やはり同じとは言い難い。全く悪いものではないのだが、どうにも全体像が縮こまっている気がする。各音の分離が際立っており、楽器の音がよりクリアに聞こえる。エヴァンスの一音一音の立ち上がりや余韻、ゴメスのベースのディテール、デジョネットのドラムの粒立ちが精緻に再生される。その分と言っては何だが、パワー不足感は否めない。このへんはエンジニアが違うので致し方がないところだ。

どちらを選ぶべきか?

音の選択においてどちらが優れているかは、聴き手の好み次第だ。アナログの柔らかく包み込むような音、パワフルなジャズの初期衝動(とはいえこの演奏は静謐さも兼ね備えている)を求めるなら、USオリジナルステレオ盤に軍配が上がる。音圧が伝統的なアナログの分厚いものを感じられるのはオリジナル版であろう。一方、この完全限定盤も別に全く悪いものではない。細部にまでこだわり、楽器ごとの音をクリアに聴き分けたい人には、完全限定プレス盤が魅力的と言える。

あとはコストだけかなと思う。私は本作オリジナル盤を3,000円程度で入手。一方限定盤は5,000円くらいだった。あれが5年以上前で、いまも変わっていないならばオリジナル盤の盤質の良いものを買えば事足りる。ただ、オリジナルで1万円を超えるようであれば正直この限定盤でもいいんじゃないかな。

総評

「Live at Montreux」は、ビル・エヴァンス・トリオがリアルタイムで生み出した魔法のような瞬間を封じ込めた作品。このアルバムは、エヴァンスが持つメロディー感覚とリズムセクションの卓越したテクニックを楽しむことができる一枚。ジャズ好きにとっては必聴の作品であり、その音の豊かさと臨場感は、どの版を聴くかにかかわらず、リスナーに深い感動を与えてくれる。オリジナル盤も比較的手に入りやすい作品なのでぜひともレコード屋で探して聞いてみてほしい。

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